半分青くて半分タイ

25年半のタイでの生活を終え帰国。大好きな旅の事、グルメの事、タイでの事を綴ります。

監察医 朝顔 第9話 12月28日放送

現クールで唯一見ているドラマが「監察医 朝顔」です。12月28日の第9話は約2時間のスペシャルで、いつもの身近に感じられるほんわかした家族のシーンの他に新たな展開、とても考えさせられるシーン、今だから制作側から届けられた大切なメッセージなどがたくさんありました。

少し9話について触れる前に女優上野樹里ちゃんについて。私の中ではしばらくドラマ「のだめカンタービレ」のイメージが強かった上野樹里ちゃんですが、私は「のだめ・・・」を部分的にしか観たことがありませんでした。私の中で「あれ?この女優さんってなんか面白い」って初めに感じたのは藤竜也さん、リリー・フランキーと共演された映画「お父さんと伊藤さん」でした。リリー・フランキーさんが演じた伊藤さんと同棲する20歳の年の差がある彩を演じ、藤竜也さんがお父さん役でした。3人の掛け合いがとても面白くて、色んな問題に直面しながらも最後はとても心が温まる素敵な映画でした。

 

 

そして一気に上野樹里さんという女優に魅せられてしまったのが2020年。週刊誌の記者、岸田由樹を演じた「テセウスの船」が始まりでした。話題になっていた第4話の音臼小事件被害者の集いに乗り込み遺族に訴えかけた5分間のシーンに観てすっかり魅せられ、それまで観ていなかった第1話からしっかり観てすっかりハマりました。同時に他の役者さん達の演技も本当に素晴しくて、樹里ちゃんをきっかけに他の役者さん達の素晴らしさも、「テセウスの船」というドラマの素晴らしさも知ることが出来ました。

そしてコロナ禍の中、ドラマの撮影を中断せざるを得なくなり、たくさんの再放送されたドラマを見ることが出来ました。その中に上野樹里さんが出演した数々の作品も。再び「テセウスの船」を観て感動を頂き、復習に燃えるダークヒロインを演じた「アリスの棘」を観て新たな役どころ、振り幅に驚き、「グッド・ドクター」での演技にまた心を動かされ、そして今は第1シリーズに続き「監察医 朝顔2」での演技とドラマの内容に感動を頂いています。

三浦春馬くんも2018年、ツイッターで「グッド・ドクター」の上野樹里ちゃんの演技について2度も呟いていました。春馬くんにとって尊敬できる俳優さんの一人だったことが伝わります。

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 春馬くんが言っていたブラウン管を飛び越えてくる芝居・・・同じ気持ちです。「お父さんと伊藤さん」での演技はスッと心に入ってくる芝居、「アリスの棘」は引き込まれる芝居、「テセウスの船、グッド・ドクター、監察医朝顔」はブラウン管を超えて語りかけてくる、訴えかけてくる芝居、とても魅了されます、素晴しい役者さんです。春馬くんと樹里ちゃんは「奈緒子」という映画で、まだ春馬くんが10代の頃に共演されています。春馬くんに樹里ちゃんと再共演をかなえさせてあげたかった、共演して欲しかった・・・どうにもならないことだけれど・・・本当に残念です。

12月28日の放送の後半、大切なメッセージが込められたシーン。犯人かもしれない人のご遺体の写真を友人に送り、友人がSNSにあげ拡散させることを許してしまった牛島。どうしてそんなことをしてしまったのかと問い詰める面々に牛島は「あの、僕そんなに悪いことしました?」と。被害者は様々なプライベートな部分まで報道されてしまうのに、犯人が守られているのは理不尽すぎる、皆の知りたかった事を広めただけだと法医学教室の面々に説明する牛島に、彼は犯人ではなかったと説明する朝顔。

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皆が知りたかった事って何?犯人がどんな顔で亡くなっていたってこと?それをあなたが世間に伝えて誰が救われるの?橘さんが犯人だって言う証拠ある?橘さんは犯人じゃないと思う。

橘が犯人じゃないという可能性の理由を説明する朝顔。

橘凛太朗さんはきっとこの事件となんの関係もない。あるとすればネットの誹謗中傷に命を奪われたってこと。世間から交際相手を殺したって犯人扱いされて、追い詰められて、自ら死を選んだ。

 

一時的な気持ちでSNSに橘さんの写真をアップしたことがどれほど良くないことか分かる?今、死ぬことを踏みとどまって頑張って生きている人の姿、ご遺族の姿、想像できた?思いやれた?私達は死と向き合うからこそ、生きることの尊さを深く知っていなければならないと思う。あなたがそのことをもう少し分かってたら、こんな真似絶対できなかったはず。法医を目指す気はあるんだよね?私達は決して途中で謝った憶測や情に流されて判断してはいけないんだよ。悲しいなら死因を突き止めて、命を奪われてしまった人達の為にできる限りのことをやるの。悔しいなら、確固たる証拠をつかむの。

 

橘さんのご遺体は傷跡が一つも無い状態だったよね。でも、目に見えるナイフだけが凶器じゃない。橘さんのその辛さ、傷の深さ、きっと私達には分からないよね。橘さんは彼女たちと同じ、幾つもの傷を負った被害者だったんだよ。

 

亡くなってしまった人の命は二度と戻らない。あなたは拡散するネットの世界に罪もない人の最後の姿を載せてしまった。ご遺体の尊厳もご遺族のプライバシーも法医としての秩序も、いとも簡単に奪ってしまった。自分のしてしまった罪の深さを良く覚えといて。

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SNSがありふれた今の世の中だからこを、SNSを利用している一人一人がいつも心にとどめておかなければならない言葉の数々でした。深く考えず発した言葉が人を傷つけ、その人の命をも奪ってしまうことがあるということを。批判することより温かい言葉を、応援できる言葉を発信できたら。よかれと思い発する言葉も多いと思う・・けれど文字だけが踊るSNSではどうしても誤解されてとられてしまうことも多い、よかれと思って発する言葉でもSNSでは相手に伝わりにくい事が多い、だから凄く凄く気をつけなければならないし、思いやる気持ちを忘れてはならない・・そんな事を改めて語りかけてきてくれた「監察医朝顔 第9話」でした。

 

涙が止まらなかったこのシーン後のCMの間に三浦翔平くんが出演する人材派遣会社GROPの新しいCMが流れました。これまでの約1年間は三浦春馬くんが出演していたCMです。後から調べるとちょうどこの日が新しいCMの解禁日でFah Thaiはこの時に初めて観ました。「監察医朝顔」で大切なメッセージをもらった後のこの出来事に涙が止まりませんでした。

 

春馬くんから翔平くんへ・・・。嬉しく感じて応援するという気持ちと共に、最近色んな事を背負って頑張ってくれている翔平くんに無理はしないで欲しいと思いました。